一緒にいたい。そんな理性と欲望の間で【マカロニえんぴつ 二人ぼっちの夜】

MUSIC

また見つけた、マカロニえんぴつの隠れた名曲。
二人ぼっちの夜。

おそらく事情があって、一緒に離れない二人。
一緒になれない、でも一緒にいたい。

その理性と本能の葛藤が描かれている。

「ずっと二人ね」が、なんかね、悲しくて
理屈じゃなく退屈を数える
お願い、二人ぼっちの夜をどうか離さないで

マカロニえんぴつ 二人ぼっちの夜

「ずっと二人ね」が、なんかもう言えなくて
約束より言い訳を集める
お願い、二人ぼっちの夜をどうか許してあげて

マカロニえんぴつ 二人ぼっちの夜

「ずっと二人ね」
本来であれば、幸せなセリフのはず。

これからもずっと二人ね。
一緒にいようね。
そういう言葉。

でもそれが言えない。
そんな約束より、この二人の言い訳を始める。
そう理性的にしないときっと壊れてしまう。

でも、心では祈っている。
「お願い、二人ぼっちの夜をどうか許してあげて」
このお願いは誰にしてるんだろうね。

自分なのか、相手なのか。
おそらく、どっちにもなのか。

そしてこの曖昧な関係は、時に投げやりになる。

灰皿でスキップ 煙と嘘が踊る
こっちを向いてよ
どっちでもいいけど、いいけど

マカロニえんぴつ 二人ぼっちの夜

この表現もすごく好き。
「どっちでもいいけど」の後の「いいけど」は、歌い方的にも
叫ぶような歌い方をしている。

本当はどっちでも良くない。
でも、どっちでもいいけどって強がってないと気持ちがもたない
本当は、ずっと一緒にいたい。

そんな欲望が爆発しそうな歌い方がすごくいい。

そして、悩んだ結果、こういう気持ちにたどり着く

ずっと二人ね
もうなんか、あなたがいいの
理屈なんて知らない
探していたのは 終わるための恋だ

マカロニえんぴつ 二人ぼっちの夜

もう口に出てしまった、ずっと言えなかった「ずっと二人ね」。
そして、この終わるための恋は「この関係が終わるための恋」だと思う。

それは、恋を終わらすという意味よりは、
この二人の関係を終わらせて、ずっと二人でいる。
そういう意味の終わらせる恋、だと思う。

そういう理性と欲望のせめぎ合いがぎゅっと詰まった一曲。
きっとこの曲で救われた人はたくさんいるんだろうな。

本当の恋ってこういうことだと思うな。
理屈や理論はない、「もうなんか、あなたがいいの」。

そんな恋をいくつになっても。

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